子どものIQが高いのは遺伝?ヒトの知能指数は年々上がっているのか

子どもの頭を良くしたい。勉強もできて幸せになってほしい。

親ならそんな風に考えてしまうこともあります。

子どもは自分よりも愚かで優秀でないと育てている最中は考えてしまうかも知れませんが、人間の知能指数は上がり続けているという衝撃的な結果がジェームズ・R・フリン教授によって発表されました。

もしこの結果が事実なら、子供やその孫、ひ孫は知能指数が祖先より高いことになります。

そんな衝撃的な内容をまとめてみました。

■そもそもIQ(知能指数)って何?

IQ検査など知能指数を計ることがありますが、一般的な知能検査とは主に言語的能力や数学的思考力などを判断するもので、数値化されてはいますが、IQが低い=頭が悪いということではないようです。

130以上 きわめて優秀
120~129 優秀
110~119 平均の上
90~109 平均
80~89 平均の下
70~79 境界線級/ ボーダーライン
70未満 知的障害

・IQが高いとはどういうこと?

知能指数が高いとは、言語的機能や論理数学的機能において優れているということで、全てが優れているということではないということですね。

知能における様々な定義は諸説ありますが、代表的なものは以下のようなものがあります。

・「言語的知能、論理的数学的知能、空間的知能、音楽的知能、身体運動的知能、対人低知能、博物的知能、内省的知能」…アメリカの心理学者・ガードナー(1943-)による定義
・「目的別に行動し、合理的に思考し、効率的に環境を処理する個人の総体的能力」…アメリカの心理学者・デイヴィッド・ウェクスラー(1896-1981)による定義

LITALICO発達ナビより引用

知能指数において分かる能力は全体のごく一部であり、個々の様々な能力についてはまだ未知の領域のようです。

■実は遺伝的な要因も大きい

我が子の頭を良くしたいと思って、英才教育を受けさせようと一生懸命になってしまったりするかも知れませんが、

安藤寿康著【日本人の9割が知らない遺伝の真実】 (SB新書)によれば、知能でいえば親の遺伝子の50%強が子どもに遺伝されるとのことです。

これを聞くと、え!それなら努力したって無駄ではないか!と思わず考えてしまいそうですが、そうではなく、面白いことに年齢によって遺伝や共有環境(家庭環境)の影響は増減します。

収入の面で言えば例えば子どもが小さい頃は、共有環境の影響は少なく、20歳を迎える年齢にさしかかると共有環境の影響が大きくなるそうです。

また、興味深いのは20歳を過ぎ、いわゆる社会的なポジション(課長や部長など)に就くであろう年齢45歳前後に差し掛かった時は、遺伝の影響が50%にものぼるということで、収入に影響を及ぼすというのはある意味、衝撃的な感じもしますね。

 

私自身もこの本を読みましたが、安藤寿康氏は知能検査にしても、ごく一部でしかその能力を見ることは出来ないし、一般的な知能指数が低くても別の検査をすれば、その人が秀でた能力をもっているかも知れないという事を説いています。

また、その上で社会全体をキッザニア化せよ!とも提案しているんですね。

キッザニアってご存知ですよね?

キッザニアと言っても、子ども達に人気のキッザニアではなく、就職する前から子ども達に、インターシップのような形でその職業を疑似体験させるというもの。

もちろん現在もインターシップ制度は導入されていますが、もっと長い視点で本物の職業体験をさせるという意味です。

詳しくは説明できませんが、才能の開花には人それぞれ違うので、早いうちから仕事の体験させる事は、職業を知るという意味で良い取り組みかもしれないと思いました。

また、子供だけでなく、大人もキッザニア化すれば離職率を防げたり、身軽に関心のある職業に就くこともできるのではないかという事です。

 

そういった実体験があれば年齢にとらわれずに生涯、働くことも可能かも知れません。

今迄にない発想なので、個人的には斬新で面白い発想だなと思いました。

■人類の知能指数は年々上がっている?

オタゴ大学のジェームズ・R・フリン教授は長年の研究で、人類の知能が年々上がり続けているという発表(フリン効果)を発表しました。

それによれば、人類の知能指数は世代を経るごとに上昇していて、その要因は一次産業などの農林水産業から二次、三次産業へとシフトすることで、より困難な課題に人類が取り込む必要がある中で、そのような変化が起こっているのではないかということです。

 

しかし、このフリン効果については懐疑的な声もあるようで、ノルウェーの研究チームは知能指数のピークは1970年代半ばまでで、それ以降はむしろ下降しているという研究論文を発表しました。

1962年から1991年までに生まれたノルウェー男性73万人以上を対象に、徴兵制データから抽出された18歳または19歳時点のIQを分析した。その結果、「フリン効果」は1975年以後に転換期を迎えたとみられ、IQは世代ごとに7ポイント低くなっている

ニューズウィーク日本版より引用

このような研究結果もある中で、どちらの論文が正しいのか今後の展望が待ち遠しい感じもありますが、いずれにせよ頭の良し悪しに影響を与えるのは遺伝や環境、食事、運動、睡眠など様々な要因が重なっていることは確かなことと言えそうです。

最後に

知能テストと一口に言っても、あくまで決められた領域においての数値を割り出すもので、勿論それがヒトの全てを表しているものではありません。その人の持っている独創的(アイデア、芸術など)な能力は考慮されていませんので、結果に一喜一憂する必要もないようです。一般的に東アジア人のIQは欧米人よりも高いというデータもあるようですので、参考程度に考えるのが一番良いのではないでしょうか。

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